「ライン演習作戦 〜戦艦ビスマルク追撃戦」



ゲームジャンル:ボードゲーム
プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:60分
ルール難易度:普通
頒布価格:1200円

<ゲームに同梱されている内容>
ゲームマップ:1枚
艦船カード:英海軍14枚、独海軍2枚
船団カード:16枚
戦闘結果カード:24枚
天候カード:8枚
移動記録シート:10枚、記入例1枚
表示コマ:白1個、赤青黄緑各2個
赤マーカー(ピケットライン設置用):21枚
黄マーカー(ダメージ表示、補充表示用他):21枚
クリップボード:1個
ボールペン:2個
手順シート:4枚
ルールブック:1部


<ゲーム概要>
このゲームは、手番プレイヤーが独艦隊を動かして船団襲撃を行い、非手番プレイヤーが
英艦隊を動かして独艦隊を索敵し独艦隊の壊滅をめざします。

<ゲームの特徴>
このゲームはトロイホースから頒布されている「ツチノコをさがせ!」の「持ち回り制スコットランドヤードシステム」
を採用したボードゲームです。「ツチノコ」との大きな相違点は
1.逃げる側の独艦隊を発見しても終わりではなく戦闘が発生する(場合によっては返り討ちに遭う事もあり)
2.逃げる側の独艦隊側の勝利で終わる展開もある。
3.明確な終了ターンがある。
となります。「ツチノコ」と同様プレイヤーの駆け引き・読み合いが楽しめるゲームです。

手番プレイヤー終了直後のプレイヤーは直前の独艦隊の位置を把握しているので、最も独艦隊を発見しやすいです。
逆に4人プレイで次に手番プレイヤーとなるプレイヤーはほとんど独艦隊の位置を把握するのが難しくなります。
独軍Pは敵に発見された場合、「逃走」か「反撃」かの選択をします。英艦隊の艦船を撃沈すればVPを獲得できるので
あえて発見される位置に独艦隊を移動させ、反撃の機会を伺うというのもアリです。

<ゲームマップ>


北大西洋を表したマップです。英海軍はマップ上に直接コマを置き移動します。独艦隊
は索敵により発見されない限り、マップ上には現れず記録シート上でのみ移動していきます。
船のイラストが書いてあるのが「船団ヘクス」です。ここで「船団襲撃」を行うと船団カードを
獲得できます。但し「〜ヘクスの船団を襲撃した」と宣言する必要があるので、英艦隊に発
見されやすくなります。独艦隊の出発点は「ベルゲン(J−6)」で英海軍の出発点は「スカパ
フロー(H−7)」または「ジブラルタル(G−13)」になります。赤く書かれたヘクスは独艦隊
侵入不可。です。英仏海峡は独艦隊も侵入可能ですが、侵入した場合「英仏海峡へ侵入し
た」事を宣言する必要があります。

<手順シート>

ゲームの手順を書いたシートです。両面仕様で表に通常手順、裏に戦闘手順が記載されています。

<記録シート>

独艦隊の移動先を記録するシートです。シート下に戦闘記録も記録できるようにしているので、
ゲーム終了後「棋譜」の様な形でゲームを振り返る事も可能です。

<カード紹介>
艦船カード…独海軍2枚と英海軍14枚で構成されます。

<独艦隊>



独軍艦隊は「戦艦ビスマルク」「重巡洋艦プリンツ・オイゲン」の2枚で構成されます。

BS(戦艦ビスマルク)
本ゲームの主人公(?)です。この艦を沈めると「勝利者」となります。英戦艦と比べて「強い」というわけではないので、撃ち合いになると
「相討ち」になる場合が多いです。とはいえ、無傷で英艦隊と激突した場合は「逃走」ではなく「反撃」するのもアリです。

PO(重巡洋艦プリンツ・オイゲン)
戦艦ビスマルクの「露払い役」です。ゲーム中2回「雷撃」が行えます。「雷撃」が命中すると速度が低下するので、強敵のB−1、B−2
を離脱させる事ができれば上々の出来です。ビスマルクが損傷した場合、「殿艦」としてビスマルクを守ります。


<英海軍>
A−1(空母アークロイヤル)

空母は索敵機による追加索敵や隣接ヘクスからの航空攻撃を行える事が特徴です。航空攻撃はほぼ速度へのダメージとなるので
いきなり撃沈は難しいですが、確実に独艦隊の足を止める事ができます。速度も6と速く、柔軟に戦場を移動できます。
但し、防御力は低く、同一ヘクス戦闘では撃沈されやすいという弱点があります。また空母はいずれも初期配置が
ジブラルタルなので、独艦隊追撃戦に加わるには最低3ターンかかると思ってください。


A−2(空母ヴィクトリアス)

いわゆる装甲空母です。A−1より攻撃力で劣りますが、耐久力に勝ります。それ以外の特徴はA−1と同じです。B-1とコンビを組ませる場合、こちらが選択肢になります。

B−1(戦艦ロドネー、ネルソン)

英軍艦船中最も攻撃力が高いのがB−1です。唯一ビスマルクを戦闘結果カード1枚で即撃沈できる可能性があります。但し速度が4と低いのがネックです。また6Pと最も編成Pが高いので、もう1枚の艦船カードの選択肢は狭まってしまいます。

B−2(戦艦キングジョージ5世、プリンス・オブ・ウェールズ)

英軍最新鋭戦艦で、最も攻防のバランスがとれているのがB−2です。攻撃力はB−3〜B−5と同じですが、若干戦闘結果カードの命中率で勝ります。もう1隻の選択肢も色々選べます。

B−3(巡洋戦艦フッド)

巡洋戦艦は速度と攻撃力を重視し、防御力を犠牲にしているクラスです。このB−3は巡洋戦艦最大の弱点の防御力を高めたタイプです。史実通り、即撃沈されるリスクはありますが、空母と高速部隊を編成したり、B−1以外の戦艦と艦隊編成したり選択肢を色々選べます。

B−4(巡洋戦艦レナウン、レパルス)

もう1つの巡洋戦艦のクラスです。但しB−3より更に装甲が薄いので、攻撃力が低下したビスマルクにも即撃沈されやすい事がネックになります。またレナウンは初期配置ジブラルタルなので、低速戦艦とのコンビだと戦場到着が大幅に遅れます。とはいえB−1選択時の有力な選択肢となるでしょう。

B−5(戦艦リヴェンジ、ロイヤルサブリン、ラミリーズ)

「R級戦艦」と呼ばれるB−5は低速旧式戦艦です。速度が3しかない為、戦場から取り残されてなかなか攻撃参加できない危険があります。但し編成Pが3Pと低いのでB−5を3枚揃えると攻撃力はゲーム中最強になります。

C−1(重巡洋艦ノーフォーク、ドーセットシャー)

雷撃を行えるのがC−1です。雷撃は航空攻撃と同じく速度へのダメージとなるのが特徴です。但し防御力は低く、プリンツ・オイゲンの砲撃でも即撃沈がありえます。とはいえ重巡×2の雷撃が決まるとビスマルクをいきなり「航行不能(速度0)」にできるのは魅力的ですが…。


<天候カード>
「晴れ」「曇り」「雨」「嵐」の4種類のカードです。天候により、空母の追加索敵や航空攻撃を行えなかったりします。

<船団カード>

船団ヘクスに入った時に獲得できるカードです。0〜5VPのカードとオープンカードである「仮装巡洋艦」
があります。オープンカード以外はゲーム終了時に公開されるので、ゲーム中は何枚持っているかしか
わかりません。

<戦闘結果カード>

戦闘時に引いて戦闘結果を判定するカードです。戦闘に参加した1艦ずつ1枚引きます。同じマスの上段は
独艦隊反撃時、下段は独艦隊逃走時に適用されます(逃走時は被害なし(-)になる確率が上がります)。
尚POの方が「効果なし」になるパターンが多いです。
かなり乱数化されていますので、かなりワンサイドな結果が出たりもします。


<勝利条件>

英軍勝利
ビスマルクが撃沈した場合。他の結果に関わらず、ビスマルクを撃沈したプレイヤーの勝利となります。

独軍勝利
以下の条件を全て満たした場合:
「8ターン目以降であること」
「1回でも船団襲撃が行われていること」
「独軍プレイヤーが「J-6:ベルゲン」か「G-10:ブレスト」で移動を終了したこと」
独軍の移動の直後に終了となります(このターン、英軍プレイヤーの手番はありません)。
独軍プレイヤーは2点獲得し、プリンツ・オイゲンを撃沈したプレイヤーがいる場合は
プリンツ・オイゲンカードを取り除きます(POは勝利点にならなくなります)。
以降は両軍引き分けと同様に点数の比較を行います。

両軍引き分け
最終ターンが終了した場合。各プレイヤーは、船団襲撃で獲得した点数と、相手を撃沈して獲得した勝利点を合計し、
点数を比べます。一番高いプレイヤーの勝利となります(同点の場合は、それらのプレイヤーで引き分けとなります)

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